量子論解説-シュレーディンガーのにゃんこ-
今日は量子論の解説です。
ブログを見てくれた知人からこんな質問をいただきました。
量子論は…何となく分かった。嫌、分からん。
そういえばさ、あれ知ってる?あの…あれあれ。
あれだよ。猫のあれ。そうそう。可愛いよね猫。
俺は犬派だけど(笑) ちがうちがう。
なんか、猫が段ボールの中で死んでる!!ってやつ。
え?ちがうよ!!虐待とかじゃなくて!!
箱の中の猫は生きてるでしょうか!?みたいなの!!
クイズじゃねぇよ!! あー、でもクイズみたいなの!!
なんで分かんないんだよ!!もういいわ!!
ヒント少なすぎ。
で、彼が言いたかったのは「シュレーディンガーの猫」。
皆さんも聞いたことがあるのではないでしょうか?
量子論を説明する時に良く出てきますね。
聞いたことはあるけど、良く分からない方も多いと思います。
なので、今日はこの「シュレーディンガーの猫」を簡単に解説します。
さぁ、はじめよう。
シュレーディンガーって誰?
昔の物理学者さんです。
元々は「波動力学」を提唱して有名になった方です。
猫を実験対象にするあたり、きっと犬派。
量子は状態が平行しちゃう
量子の世界では「重ね合わせ」という状態が起きます。
量子は、観測をするまでは「そこにあるかもしれない存在」です。
観測をした結果「ある」と「ない」が分かります。
逆にいうと、観測をするまでは「ある」と「ない」が共存しているのです。
これは大きな世界観では生まれません。
量子サイズのミクロな世界だから生まれる現象です。
頭の中でイメージして見て下さい。
・マクロな場合・
①箱の中に本を1冊入れる
②箱の真ん中に仕切りをする
③本は仕切りの左右のどちらかに入っている
④フタを開けても結果は同じ
ですよね。
これは分かりやすいと思います。
では、ミクロだとどうでしょうか。
・ミクロな場合・
①箱の中に電子を1個入れる
②箱の真ん中に仕切りをする
③電子が仕切りの左右に入っている確率は「左右とも50%」
④フタを開けたら結果が分かる
と、なります。
「開けてみないと、どちらに入っているか分からない」ではありません。
「フタを開けるまでは、どちらにも入ってる」のです。
そう、本当に入っているのです。
これは数々の実験でも実証されています。
ホント不思議。
ここで猫の出番だにゃー
当時、このトンデモ理論に反論したのがシュレーディンガーさん。
「こんなのただの屁理屈じゃん!!」です。
そして「じゃぁ、これならどうよ!!」と思考実験を提示します。
・準備・
③青酸ガス発生装置 1個
④にゃんこ 1匹
⑤箱 1個
1時間以内にラジウムが核分裂を起こすと、ガイガーカウンターが反応。
青酸ガスが箱の中で噴出されて、にゃんこは死ぬ。
核分裂が起きなければ、にゃんこは強く生きろ。
そんな実験。
これで何がわかるの?
ラジウムは電子サイズに小っこいので、箱の中では「核分裂を起こしている状態」と「核分裂を起こしていない状態」が重なっています。
すると、マクロなにゃんこも生死が重なってしまうのです。
で、箱のフタを開けた時に生死が確定します。
そんな訳ないよね?っていうのが、にゃんこの主張。
あ、シュレーディンガーの主張。
そんな思考実験。
当時は「重なり合う」という状態が不思議すぎたんですよね。
今では「マクロの世界でもミクロの世界と同じように観測された!!」なんて話しが出てきています。
まだまだ「嘘だろ!?」が「本当だ…」になっている最中。
価値観は今日も尚、ブンブン変化していっているのです。